2024年調査! 関東地方の電気料金比較ランキング&おすすめの電力会社データ紹介

投稿日:2022/12/15

更新日:2024/09/30

でんきの比較

2016年4月の自由化から一定の期間が経過しました。
一般家庭への新電力の普及率は約24%にとどまっている一方で、お得なタイミングを狙って2回目、3回目の乗り換えをする人も増えてきています(※)。

参考:経済産業省 資源エネルギー庁 .「電力・ガス小売全面自由化の進捗状況について」.
https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/denryoku_gas/pdf/078_03_00.pdf ,(2024-07-09).

参入している電力会社の多い関東は選択肢も多いので、魅力的な特典やサービスがあり、かつ安心できる会社を見つけやすいと思います。

今回は世帯人数別に、関東の電力会社を比較したシミュレーション結果をご紹介します。
各社の特徴や評判もあわせて記載しますので、参考にしてください。

「そもそも電気代の仕組みがよくわかっていない」という方のために、まずは電気料金の基本から説明しますが、すでにご存じの方は、『関東の電気代/光熱費の特徴』から読んでください。

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どれだけお得か今すぐチェック 料金シミュレーション

この記事を書いた人

野中 康平
野中 康平マーケティング室 室長
大学在学中、発展途上国でのボランティア活動がきっかけで
伊藤忠エネクスに入社。
入社後は一貫して電力ビジネスに携わり、電力ビジネス領域における大規模システム構築を実現。
電力のスペシャリストとして電力ビジネスの拡大に尽力している。

電気料金の仕組みと基礎知識


電気料金は、毎月固定でかかる「基本料金」と、使用量によって変動する従量料金(電力量料金、燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金)で決まります。
燃料費調整単価は、発電に必要な石炭や液化天然ガス(LNG)などの燃料の輸入価格の変動によって変わるもの。原料が高騰すると燃料費調整単価も高くなります。

アンペアを選ぶ目安

関東では、電力会社と契約する際にアンペア(A)が選べます。

一般的には、

  • 1~2人暮らし:30A(基本料金935.25円)
  • 2~4人暮らし:40A(基本料金1,247円)
  • 4~5人暮らし:50A(基本料金1,558円)

基本料金は東京電力エナジーパートナー 従量電灯Bの場合

「契約アンペアが大きいほどブレーカーが落ちにくい」「契約アンペアが小さいほど基本料金が安い」という理解でOKです。
アンペアを下げるだけで月200~300円ほど電気料金が下がるので、適切なアンペアを選ぶことは節電のポイントの1つです。アンペアは電気料金の明細書やブレーカーを見ると分かります。

アンペアを変更したい場合は、契約している電力会社に問い合わせてみてください。
なお、「この夏は帰省で長く家を空けるから30Aにしておこう」といった頻繁な変更はできないので、現在の生活スタイルに合わせて選ぶようにしてください。

参考:東京電力エナジーパートナー.「従量電灯B・C」.
https://www.tepco.co.jp/ep/private/plan/old01.html ,(2024-09-09).

関東の電気料金/光熱費の特徴

まずは2023年の、関東の月別光熱費を見てみましょう。

年月 電気料金 ガス料金 その他光熱費 光熱費合計
1月 15,205円 9,412円 1,978円 26,595円
2月 17,288円 9,329円 1,845円 28,463円
3月 16,907円 8,998円 949円 26,854円
4月 13,680円 7,513円 603円 21,796円
5月 11,124円 6,322円 405円 17,850円
6月 9,264円 4,990円 223円 14,477円
7月 8,353円 4,091円 192円 12,635円
8月 9,575円 3,306円 197円 13,077円
9月 11,021円 2,865円 137円 14,023円
10月 11,120円 3,043円 568円 14,730円
11月 9,469円 3,883円 792円 14,145円
12月 9,511円 4,990円 1,575円 16,074円

電気料金が特に高いのは、冬。暖房費が影響していると考えられます。この時期はガス代も高く、真冬は灯油などその他の燃料費もかかるので、光熱費の合計は30,000円近くになります。

次に高いのは、冬同様にエアコンを使う夏。本格的に暑くなる前の7月が年間を通して最も安い時期です。

なお、国の「電気・ガス価格激変緩和対策事業」により、2023年1月使用(2月検針)分~9月使用(10月検針)分の電気料金には、値引きが行われています。

季節ごとで、他地域の電気料金とも比べてみましょう。電気料金は1カ月当たりの平均です。

地域 1~3月(冬) 4~6月(春) 7~9月(夏) 10~12月(秋)
北海道 19,972円 11,809円 9,295円 11,161円
東北 23,577円 13,344円 11,249円 11,910円
関東 16,467円 11,356円 9,650円 10,033円
北陸 23,090円 14,501円 13,370円 13,008円
中部 18,360円 11,320円 10,103円 9,482円
関西 15,847円 10,338円 8,702円 9,464円
中国 21,694円 13,407円 11,155円 11,069円
四国 19,321円 12,129円 11,080円 10,905円
九州 15,735円 9,097円 9,045円 8,542円
沖縄 11,179円 9,734円 12,714円 10,223円
全国平均 17,723円 11,354円 9,885円 10,099円

関西は2府4県、家計調査では「近畿」表記、中部は東海4県、家計調査では「東海」表記

首都圏の物価水準は高いですが、電気料金に関していえば安い方。最も高い東北の冬の電気料金と関東の冬の電気料金を比較すると、7,000円近くの差があります。東北は豪雪地であり、暖房をよく使用することが影響していると考えられます。

参考:総務省.「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 」.
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0002070001 ,(2024-09-06).

関東内でも電気料金に差がある

県庁所在地(県) 月平均
水戸市(茨城県 12,393円
宇都宮市(栃木県) 12,761円
前橋市(群馬県) 11,088円
さいたま市(埼玉県) 11,673円
千葉市(千葉県) 10,833円
東京都区郡(東京都) 11,329円
横浜市(神奈川県) 9,898円

月平均は小数点以下切り捨て

同じ関東でも地域によりかなり差があり、横浜市(神奈川県)が最も安く、水戸市(茨城県)と宇都宮市(栃木県)が高め。さまざまな理由が考えられますが、茨城県や栃木県は1世帯当たりの家の敷地面積も広いので、照明やエアコンの台数などが関係しているかもしれません。

出典:総務省.「家計調査/ 家計収支編 総世帯 詳細結果表」.“都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり1か月間の収入と支出”.
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20230&tclass1=000000330001&tclass2=000000330019&tclass3=000000330020&stat_infid=000040140571&tclass4val=0 ,(2024-09-05).

関東の電気料金:世帯人数別シミュレーション

電気料金を節約するコツはいろいろありますが、節約額の大きさでは「電力会社の乗り換え」が有効です。手続きは簡単ですし、電力会社が変わっても電気の供給方法は変わらないので日々の生活は基本的には変わりません。

ただし、最近は新電力から撤退する会社や値上げに踏み切る会社もありますので、解除料がなく、運営会社が安定していているサービスを選ぶ必要があります。また、一部地域でしかサービスを提供していない会社もありますので、転勤族であれば全国を網羅している会社を選ぶ方が引っ越し時の手間が少ないです。

ここからは、世帯人数ごとにシミュレーションしてみましょう。
1~5人の世帯でパターン分けをしていますが、家族の年齢などによってどのシミュレーションを参考にするかは柔軟に選んでください。
例えば、子どもが乳児ならカウントしない、個室があって自分用のスマホやゲーム機を持っているなら1人として扱う、個室のない小学生2人を1人と数える、といった具合です。

おすすめ順に上位3社をご紹介していきます。

【シミュレーション結果について】
エネチェンジの電気代シミュレーションを利用しています。
現在の電気料金や年間節約額に記載している金額は、基本料金・電力量料金・燃料費調整額・再エネ賦課金・容量拠出金相当額の合計額で算出しています。
酷暑乗り切り緊急支援による割引を適用して算出した金額です。
各電力会社のキャンペーン割引やポイント割引は含んでいません。
市場連動型プランは、直近1年間の燃料費調整額を適用しています。

1人暮らし

【シミュレーション条件】
世帯人数:1人
電力会社:東京電力エナジーパートナー
暮らし方:夜まで誰もいない、22時以降まで夜更かし
契約プラン:従量電灯B、30A
年間の電気使用量:3,009kWh
現在の電気料金:102,493円(2024年9月時点の年間電気料金)

順位 電力会社 プラン 年間節約額
1位 TERASELでんき 超TERASEL東京B 3,532円
2位 TERASELでんき TERASELでんき東京B 3,247円
3位 idemitsuでんき Sプラン 2,685円

2人暮らし

【シミュレーション条件】
世帯人数:2人
電力会社:東京電力エナジーパートナー
契約プラン:従量電灯B、30A
暮らし方:夜まで誰もいない、22時以降まで夜更かし
年間の電気使用量:4,882kWh
現在の電気料金:170,054円(2024年9月時点の年間電気料金)

順位 電力会社 プラン 年間節約額
1位 TERASELでんき 超TERASEL東京B 10,843円
2位 ミツウロコでんき 従量電灯B 10,049円
3位 CDエナジー ファミリーでんき 8,056円

3人暮らし

【シミュレーション条件】
世帯人数:3人
電力会社:東京電力エナジーパートナー
契約プラン:従量電灯B、40A
暮らし方:お昼時は誰もいない、22時以降まで夜更かし
年間の電気使用量:5,625kWh
現在の電気料金:201,655円(2024年9月時点の年間電気料金)

順位 電力会社 プラン 年間節約額
1位 TERASELでんき 超TERASEL東京B 14,445円
2位 ミツウロコでんき 従量電灯B 13,541円
3位 CDエナジー ファミリーでんき 12,116円

4人暮らし

【シミュレーション条件】
世帯人数:4人
電力会社:東京電力エナジーパートナー
契約プラン:従量電灯B、50A
暮らし方:お昼時は誰もいない、22時以降まで夜更かし
年間の電気使用量:5,232kWh
現在の電気料金:190,647円(2024年9月時点の年間電気料金)

順位 電力会社 プラン 年間節約額
1位 中国電力 (東京電力エリア向け) ぐっとずっと。プラン シンプルコース 13,408円
2位 TERASELでんき 超TERASEL東京B 12,534円
3位 ミツウロコでんき 従量電灯B 11,693円

5人暮らし

【シミュレーション条件】
世帯人数:5人
電力会社:東京電力エナジーパートナー
契約プラン:従量電灯B、50A
暮らし方:お昼時は誰もいない、22時以降まで夜更かし
年間の電気使用量:5,467kWh
現在の電気料金:199,457円(2024年9月時点の年間電気料金)

順位 電力会社 プラン 年間節約額
1位 中国電力 (東京電力エリア向け) ぐっとずっと。プラン シンプルコース 14,258円
2位 TERASELでんき 超TERASEL東京B 13,675円
3位 ミツウロコでんき 従量電灯B 12,798円

関東で電気料金が安いのは、どんな会社?

おすすめとして挙げた会社について、基本情報と特徴をまとめました。

シミュレーション条件は、一例です。シミュレーションされる際は、ご自身の生活スタイルや契約しているプランを設定してください。

関東エリアでおすすめ電力会社3社

関東エリアでおすすめな電力会社は、以下の3社です。

  • ミツウロコでんき
  • Japan電力
  • TERASELでんき

ミツウロコでんき

ミツウロコでんきは、老舗企業のミツウロコグループが提供する電力サービスです。自社発電の他、複数の発電事業者から電気を供給されており、仕入れコストが安定しているため、従来よりも電気料金を抑えられます。

「電気がつかない」「ブレーカーが落ちる」「コンセントが焦げるような異臭がする」など、電気に関するトラブルに対応してくれる「ミツウロコでんき安心サポート」では、24時間365日の無料サポートが受けられるため、いざというときでも安心です。

また、1人暮らしに適した「シングル応援プラン」や、夜間の電気使用が多い方に向けた「とくとくプラン」など、それぞれのライフスタイルに合わせた料金プランが豊富に用意されています。

さらに、毎月の電気料金を簡単に確認できる「見える化サービス」も提供されており、家計簿をつけ忘れた場合でも過去の分をさかのぼって確認できるため、家計管理にも役立ちます。

▼ミツウロコでんき
https://mitsuurokodenki.jp/

Japan電力

Japan電力は、2022年に設立の電力会社で、沖縄や離島以外の全国地域に電力を供給しています。

基本料金が0円かつ電気の切り替えに初期費用がかからない点がメリットです。また電気料金を構成する電力量料金は、401kWh以降の単価が安くなる仕組みのため、電気を多く使うほどお得になります。調整費は一部の地域のみ市場連動型のシステムが取られており、市場価格が安い時間帯に電気を使用することで、自動的に電気料金を節約できるのも利点です。

Japan電力の料金メニューは、一般家庭向けの「くらしプランS」と電気使用量が多い事務所や飲食店向けの「しごとプランS」、そして基本料金が1,100円で、低圧電力を利用している事業所や飲食店向けの「どうりょくプランS」の3つです。どうりょくプランSは、しごとプランSと併せて契約するプランになります。電気を使う場所やライフスタイルによってプランが選べるため、効果的な料金節約が期待できます。

また、家電や住宅設備機器、スマートフォンやパソコンなどの修理サポートがオプション(月額550円)として付けられるため、電力以外のトラブルにも対応できて安心です。

▼Japan電力
https://www.japaden.jp/

TERASELでんき

TERASELでんきは、株式会社エネクスライフサービスが提供する電力サービスです。エネクスライフサービスは、国内トップクラスの売上を誇るエネルギー商社「伊藤忠エネクス株式会社」が親会社のため、安定的な電力供給が期待できます。他社からTERASELでんきに切り替えたとしても、今までと変わらない送電線を通して電気供給を行うため、電気の品質はそのままに電気料金の節約が可能です。

料金プランは4つ用意されています。まずは、1人暮らしや電気使用量が少ない方におすすめの「TERASELプラン」、次に電気使用量が多い方向けの「超TERASELプラン」、そして市場価格に応じて電気料金が変動する「TERASELマーケット」と同じく市場連動型で電気使用量の単価の上限が決められている「TERASELマーケット」「あんしんプラン」の4つです。それぞれのプランは、家庭の世帯人数や電気使用量に合わせて最適なものを選べます。

さらに、毎月の電気使用量に応じて楽天ポイントが付与されるため、電気料金の節約とポイントの獲得、両方のメリットを感じられる点もTERASELでんきの魅力的なポイントです。契約時には買い物に使えるギフトカードやサブスクチケットなど選べる特典が付いています。

公式Webサイトの料金シミュレーションでは、現在の電気料金や世帯人数、電力会社、郵便番号などを入力するだけで節約額や最適なプランが分かります。料金体系も明瞭で分かりやすく、ご家庭に合ったプランが選びやすくなるため、活用してみてください。

▼TERASELでんき
https://www.terasel.jp/

関東エリアの電力会社の選び方

関東エリアで電力会社を選ぶときは、以下のポイントを確認しましょう。

  • 電力会社ごとの供給エリアを確認
  • 料金シミュレーションで確認
  • キャンペーンの有無を確認
  • 乗り換え可能か、解約・違約金も事前にチェック

電力会社ごとの供給エリアを確認

電力会社を選ぶときは、まずご自宅が供給エリアに含まれているかを確認しましょう。いくら良い電力会社を見つけても、供給エリア外の場合は契約できません。

供給エリアは、各電力会社の公式サイトや比較サイトに掲載されています。中には地域密着型の電力会社もあるため、事前に確認しておきましょう。

料金シミュレーションで確認

各電力会社の公式Webサイトにある料金シミュレーションを使って、おおよその電気料金を確認してみましょう。料金プランのページだけを見て契約を決めるのも一つの方法ですが、シミュレーションを使うことで、ご家庭の条件に基づいた正確な料金を把握できます。

少しでもお得なプランで契約するためにも、料金シミュレーションで実際に確認しましょう。

キャンペーンの有無を確認

電力会社を選ぶときは、電気料金がお得になるキャンペーンがないか確認しましょう。電力会社によっては、電気とガスを同時契約すると料金が割引されたり、ギフトカードやポイントなどの特典が付いていたりする場合があります。

キャンペーンを活用して電気料金を抑えれば、節約した分を他の費用に回すこともできます。少額の割引でも年間で見れば大きな節約につなげられるため、ぜひチェックしてみましょう。

ただし、キャンペーンは開催期間や適用条件が決まっています。タイミングを逃さないよう、事前にWebサイトで確認しておきましょう。

乗り換え可能か、解約・違約金も事前にチェック

賃貸物件に住んでいる場合、まずは個別に電力会社を乗り換え可能かどうかを確認しましょう。一部の物件では大家と電力会社が直接契約し、一括送電を行っている場合があります。一括送電だと個別契約が難しいケースがあるため、事前に大家に相談する必要があります。

また、解約金や違約金が発生するかどうかも確認しておきましょう。契約解除時に高額な解約金や違約金がかかると、出費が増えて経済的な負担になる可能性があります。契約前にWebサイトや料金シミュレーションで確認し、後悔のない選択を心掛けましょう。

関東で電気を乗り換えるなら、TERASELでんき

この記事では、関東の電気料金の特徴と相場、関東で展開している電気料金の安い電力会社をご紹介しました。
それぞれの会社に特色がありますが、検討の際はぜひTERASELでんきを候補に入れてください。

TERASELでんきには、以下のような特長があります。

・東証プライム上場企業で国内トップクラスの売上規模を誇るエネルギー商社「伊藤忠エネクス株式会社」の100%子会社である安定感
・沖縄を除く全国を網羅している
・解除料がない
・楽天ポイントが貯まる

新電力から撤退した会社の受け皿になっているほどなので、安定感には特に自信があります。

全国平均と比べると関東の電気料金は安いとはいえ、年間100,000円以上にもなる支出。電力会社の乗り換えは有効な節約手段です。特に冬は、節約効果を実感できるでしょう。電気料金が高めの地域にお住まいの方は、節約額も大きくなります。

Web手続きだけで済むので、とても簡単。集合住宅で大家さんが一括徴収しているようなケースを除き、誰でも自由に電力会社を乗り換えられます。

詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事も参考にしてください

どれだけお得か今すぐチェック 料金シミュレーション

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