【2024年8月最新】世帯別・季節別・地域別の電気代平均は?節約チェックポイントもご紹介

投稿日:2022/02/04

更新日:2024/10/01

でんきの比較

日々の生活に電気は不可欠ですが、電気代が原因で支出が増えて困っている方もいることでしょう。自宅の電気代が高いか低いかを判断する目安となるのが、電気代平均です。

一方、電気代平均は世帯構成や季節、住んでいる地域などで変わる特徴があります。

本記事では、気になる電気代平均を、世帯別・季節別・地域別など異なる切り口からご紹介します。実際に電気代が高くなる原因、また電気代を低めに抑えるための方法もあわせて知りたい方は、ぜひご一読ください。

なお、本記事の情報は2024年8月時点での情報になります。
最新の情報は各公式ページをご参考ください。

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この記事を書いた人

野中 康平
野中 康平マーケティング室 室長
大学在学中、発展途上国でのボランティア活動がきっかけで
伊藤忠エネクスに入社。
入社後は一貫して電力ビジネスに携わり、電力ビジネス領域における大規模システム構築を実現。
電力のスペシャリストとして電力ビジネスの拡大に尽力している。

電気代が決まる仕組み

月々の電気代は、

  • 基本料金
  • 電力量料金
  • 再生可能エネルギー発電促進賦課金

の3つの合計で算出されます。

基本料金は、契約によって一定金額が決まっており、どれだけの電気量を消費したかにかかわらず請求されます。

電力量料金は、「電力量金単価」×「1カ月の使用電力量」に「燃料費調整単価」×「1カ月の使用電力量」を加算あるいは差し引いた金額です。このうちの「燃料調節費」とは、発電の原料となる石油や石炭の価格が下がると電気量から差し引かれ、価格が上がれば加算されます。

再生可能エネルギー発電促進賦課金は、「再生可能エネルギー発電促進賦課金単価」×「1カ月の使用電力量」で計算された金額です。電力会社が再生可能エネルギーを買い取るために、消費者側が負担する金額のことです。

電気代は高くなっている?

電気代はここ10年ほどで上昇傾向が進んでいます。きっかけは2011年に発生した日本大震災により引き起こされた、深刻な電力供給不足です。

その数年後の原油価格の下落や、2016年の電力全面自由化により、電気代は下降傾向に。2017年以降は再び上昇に転じました。

2016年の電力完全自由化では、電気の小売業への参入が全面自由化され、さまざまな事業者が電気の小売事業への参入を果たしました。

これら新規の事業者は、時間帯別料金など、ライフスタイルに合わせた料金メニューを提供。消費者は多種多様な料金メニューの中から、自分のスタイルに合わせて電力会社や料金メニューを選択できるようになったのです。

その後、新型コロナウイルスの蔓延が深刻化した2020年末から2021年初めにかけて、日本卸電力取引所(JPEX)にて市場卸売価格が高騰。原因は電力市場に提供された電力量が不足し、新電力の間で買い争い(市場成長)が生じたためでした。

以上のように、電気代は常に変動し続けています。せっかく消費者がお得な電気代プランを契約しても、市場価格が高騰するとあっというまに料金が跳ね上がり、痛手を被る結果になりかねません。

世帯別の電気代平均

電気代平均は、世帯の構成人数によっても変わります。世帯人数ごとの1カ月あたりの平均電気代(2023年度)(※)をご紹介します。

世帯人数 電気代
1人世帯 6,726円
2人世帯 10,940円
3人世帯 12,811円
4人世帯 13,532円
5人世帯 14,373円

カテゴリ別の光熱費平均は以下のとおりです。

世帯人数 水道高熱 電気 ガス その他 上下水道
1人世帯 13,045円 6,726円 3,359円 720円 2,239円
2人世帯 21,619円 10,940円 4,971円 1,466円 4,242円
3人世帯 25,082円 12,811円 5,591円 1,314円 5,366円
4人世帯 25,655円 13,532円 5,284円 797円 6,042円
5人世帯 27,100円 14,373円 5,131円 889円 6,706円

出典:電気・ガス・水道料金の平均目安家計調査/家計収支編 単身世帯・2人以上世帯(2020年度)

以上の電気代平均を見てみると1人世帯と2世帯では倍以上の差があるものの、構成人数が2人以上になると、人数の増加に比例した大きな増加は見られません

またオール電化に限ると、以下のようになります。

世帯人数 電気代
1人世帯 10,777円
2人世帯 13,406円
3人世帯 14,835円
4人世帯 16,533円
5人世帯

上下水道代を除いた世帯別の光熱費に対し、オール電化の方が金額を抑えられる傾向にあることが分かるでしょう。なお住居形態別にみると、⼀⼾建ては15,311円、集合住宅は12,123円です。つまり、オール電化の集合住宅が、最も電気代を抑えやすいといえます。

参考:総務省.「家計調査(家計収支編)」.
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0002070009 ,(2024-08-22).

参考:総務省.「家計調査(家計収支編)」.
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003000797 ,(2024-08-22).

参考:関西電力.「オール電化の電気代平均額と節約方法」
https://kepco.jp/denka/article_average/ ,(2024-08-22).

各世帯別の記事





季節別の電気代平均

2023年度の「2人以上」世帯の電気代平均データ(※)を元に、電気代平均を3カ月ごと(1〜3月、4〜6月、7〜9月、10〜12月)の月別平均で見てみましょう。

  • 1〜3月:17,723円
  • 4〜6月:11,354円
  • 7〜9月:9,885円
  • 10〜12月:10,099円

この4シーズンを比較すると、年間で気温が最も低い1〜3月が最も高い電気代を示しています。4月以降は気温の上昇に伴い、電気代も低めに推移します。

冬場(1〜3月)の電気代が高いのは、エアコンや電気ストーブなどの暖房器具の使用により消費電力が高くなるためと考えられるでしょう。一方、4月以降徐々に低下傾向にあった電気代が8月・9月以降に再び上昇するのは、エアコンなどの冷房器具の使用により消費電力が上がるためと推察されます。

参考:総務省.「家計調査(家計収支編)」.
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0002070002 ,(2024-08-22).

冬に電気代が高くなる理由

前述のとおり、冬場は電気代が高くなります。理由は、外気温と室内の気温差が大きく、室内で快適に過ごすためにより多くのエネルギーを消費するからです。

以下、エアコンの稼働例で考えてみましょう。

夏場、例えば外気温が30℃でエアコンの設定温度が28℃の場合、エアコンが室内温度を設定温度に近づけるために超えるべき温度差は、2℃です。

一方、冬場では、例えば外気温が0℃でエアコンの設定温度が20℃の場合、エアコンが室内温度を設定温度に近づけるために埋めるべき差は、20℃です。

夏と冬、どちらでエアコンがより多くの電力を消費するかは一目瞭然です。

冬場は、エアコンのほかに電気ストーブやホットカーペット、こたつなど、さまざまな暖房器具を利用して暖をとります。オール電化住宅の場合は床暖房なども利用すると、電気代はさらに上がります。

冬場は日照時間が短い上に、曇りの日も多いため、照明の点灯時間が長くなりがちです。室内に篭る時間も増えるため、より多くの電力が消費されます。さらに、体を温めるために暖かい食事を摂る頻度が増えると、IHや電子レンジなどの電気で動作する調理器具を使用する回数が増え、消費電力も増加します。

地域別の電気代平均

電気代平均は地域別でも変わります。

1カ月あたりの電気代平均は、地方別では以下のとおりです。

  • 北海道:11,254円
  • 東北:12,397円
  • 関東:9,881円
  • 北陸:13,096円
  • 東海:10,517円
  • 近畿:9,268円
  • 中国:11,699円
  • 四国:11,225円
  • 九州:8,649円
  • 沖縄:9,277円

このデータを見ると、冬が長く寒さが厳しい地域ほど電気代が高くなる傾向があります。電気量が最も高いのは北陸で、同じく冬の寒さが厳しく積雪が多い東北、そして北海道の順に続きました。

逆に、電気代の平均が低いのは九州や沖縄です。一年を通じて温暖かつ日照時間が長く、冬場の光熱費を低く抑えられることが原因と推察されます。人口が集中する東京・埼玉・神奈川を含む関東の電気代が安い理由は不明です。同じく人口が集中する近畿と関東の電気代は僅差です。

参考:総務省.「家計調査(家計収支編)」.
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003000808 ,(2024-08-22).

電力別の電気代平均

電力小売自由化に伴い、一般家庭で使用できる電力の組み合わせは多様化しています。電気事業者側も電気のみのメニューにとどまらず、電気とガスのセットで割引が得られるメニューなど、さまざまに異なるサービスを提供しています。

こうした電力タイプ別の電気代平均を、戸建てと集合住宅での比較でご紹介します。(※)

  • オール電化の場合
    戸建て:10,170円
    集合住宅:9,874円
  • 電気+都市ガスの場合
    戸建て:12,686円
    集合住宅:10,882円
  • 電気+LPガスの場合
    戸建て:13,777円
    集合住宅:12,267円

出典:「わが家の電気・ガス料金しらべ 報告書(5月分)」 2016年7月 日本生活共同組合連合会
https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/shigen_nenryo/pdf/019_s04_00.pdf

こうしてみると、どの電力タイプでも、戸建てより集合住宅の方が、電気代が安価なことがわかります。これは、一般的に集合住宅よりも戸建ての方が、床面積が広く部屋数も多いため、エアコンや照明、暖房などの電化製品の稼働が増えることが理由の1つと見られます。さらに、四方が外気に接する戸建ては、隣家と直に接している集合住宅よりも熱が逃げやすく、断熱性が低いことも原因と考えられます。

また、戸建てと集合渋滞の両方で、都市ガスまたはLPガスと電力の組み合わせよりも、オール電化の方が、電気代が安いことが示されました。理由として、オール電化の場合、光熱費の基本料金から電気に一元化できる点、より安価な深夜電力を活用している点などが推測されます。

自宅の電気代を確認する方法

自宅の電気代を確認するには、電力会社の作成する検針票をチェックします。「電気使用量のお知らせ」などと書かれた紙での通知を受け取るか、Webサイト上の情報にアクセスするのが一般的です。

ここまでにご紹介した各種平均金額よりも自宅の電気代が上回っている場合は、何らかの原因で電気を多く使用していると考えられます。使用する電力を減らす方法を検討しましょう。

自宅の電気代が平均より高い時のチェックポイント

ここまで、さまざまな区分での電気代平均を見てきましたが、中には自宅の電気代が、これらの平均値よりも高いと感じる方もいるかもしれません。

自宅の電気代は高いのか、安いのか。数字だけででは難しいこの判断に役立つのが、以下のチェックポイントです。

  • 使いっぱなしの電力はないか
  • 昼間に多くの電気を使っていないか
  • 設置している電化製品が多くないか
  • 断熱効果を高める工夫を行っているか
  • 電気代プランを見直す

各チェックポイントの具体的な詳細を、以下で個々に確認していきます。

使いっぱなしの電力はないか

当たり前の話ですが、電化製品を使う製品や量、時間が多ければその分電気代がかかります。普段ご家庭の電化製品の使用状況をチェックをしてみましょう。

まずは、使いっぱなし、あるいは長時間ONにすることが多い電化製品を特定します。1年を通じて使用するのは、冷蔵庫やテレビ、照明など。季節に応じて稼働量が変わる電化製品には、エアコンや扇風機、温風ストーブ、コタツなどがあります。

次に、それぞれの製造年を確認しましょう。旧型の家電ほど消費電力が高い傾向があります。特にテレビや冷蔵庫など、常時ONにしていることが多い家電の年式は要チェックです。たとえば、最新型の冷蔵庫は10年前のものと比べると、約28~35%の省エネ効果があります。照明器具も、旧来の電灯に比べると、LED電球は約86%の省エネ効果があります。(※)

各電化製品が適切に使われているかどうかも、チェックすべき項目です。

例えば、エアコンのような消費電力の負荷が大きい電化製品の場合、こまめにオンオフを切り替えるよりも、常時つけっぱなしの方が、全体の節電効果が高まります。また、フィルターがきちんと掃除されているかも要チェックです。汚れが詰まった状態では、効果が下がって余分な電力を使用している恐れがあります。

参考:資源エネルギー庁 「機器の買替で省エネ節約」
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/choice/ ,(2024-08-22).

昼間に多くの電気を使っていないか

人々の活動が集中する日中は、夜間に比べて電気代が高くなります。そのため、昼間の電気の使用料は省エネを考える意味で重要なポイントです。

特に日中の在宅時間が長くなると、テレビや照明、パソコン、暖房器具など、さまざまな電気機器を並行して利用するため、それだけ電気代がかさみます。

現在はコロナ禍により自宅でのリモートワークやリモート学習の機会が増えました。日中に家で過ごす人々が増加する分、電気消費量は増えます。

昼間に使用する電気をできるだけ減らすことは、電気代の節約につながるでしょう。

設置している電化製品が多くはないか

設置している電化製品が多い分消費電力が上がります。

特に広い家の場合は、より多くの照明や冷暖房器具を設置する必要があります。また、大型でパワーのある機種(エアコンといった広範囲をカバーする家電)を設置すると、さらに電気消費量が上がります。

電気代節約のためには、一度、自宅に設置されている電化製品の使用状況をチェックして不必要なものは整理するなど、見直してみるのも1つの手です。

断熱効果を高める工夫を行っているか

断熱効果を高める工夫を行っているかどうかも、電気代の増減を左右する大きなポイントです。

例えば外気の高い夏場は、長時間のエアコン稼働などによる消費電力を下げるために、窓の外にのれんや日除け用のシェードをかける、蔓性の植物をつたわせてグリーンカーテンを作るなどで、直射日光をブロックできます。

外気の温度が下がる冬場も暖房器具を稼働し続けるため、電気消費量が上がります。日中もカーテンを閉めておく、窓ガラスに断熱シートを貼る、断熱効果の高いカーテンを設置するなどで工夫すれば、ある程度の節電効果が得られるでしょう。

電気代プランを見直す

電気代プランを見直すことで、今よりも電気代を安くできることが可能です。

会社のテレワーク導入により日中の滞在時間が増える、子どもが成長してテレビゲームで遊ぶ時間が長くなるなど、ライフスタイルは年を経るごとに変化します。今契約中の電気代プランが、こうした変化に合っているかどうか、チェックしてみましょう。

チェックした結果、例えば夜間よりも日中の電気量消費が増加していることが分かったら、日中の電気代が安くなる電気代プランに乗り換えれば、電気代を節約できることも。

現在は電力事業者の増加に伴い、電気代プランも多種多様化しています。たくさんの候補の中から、たった1つのベストマッチなプランを見つけるのは時間がかかるかもしれませんが、検討する価値は十分にあります。

「TERASELでんき」への切り替えで月々の電気代はもっと安くなる!

今回の記事では、世帯別・地域別・季節別に電気代平均がどう変わるのかを見ていきました。合わせて、電気代節約のためのチェックポイントも確認しましたが、電気代プランの見直しもその1つです。

例えば、長期での節約を見越してオール電化住宅を建てたものの、お子さん方の成長とともに年々電気代はかさむ一方……このような悩みをお持ちの方には、消費した分だけ電気代が安くなる「TERASELでんき」がお得です。

TERASELでんきは、電力自由化に合わせて登場したいわゆる「新電力」の1つ。従来よりも料金体系がシンプルでわかりやすく、電気代プランを見直す上でメリットの一つに挙げられます。

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こんな内容が
よく質問されています。

  • Q

    電気代が急に高くなったのはなぜ?

    石炭や液化天然ガス(LNG)などの輸入価格高騰の影響で、燃料費調整額が値上げされているためです。
    日本の電気事業者が発電している電気は、全体のうち約75%が火力発電からのもの。

    【火力発電の燃料の内訳】
    石炭:29.7%
    液化天然ガス(LNG):37.6%
    石油:1.5%
    その他:31.2%

    となっており、石炭と液化天然ガスに依存していることがわかるでしょう。
    さらに、ほとんどの燃料を海外からの輸入に頼っているため、石炭や液化天然ガスが高騰すると、電気料金も比例して値上がりしてしまうのです。
  • Q

    エアコンの電気代はなぜ高い?

    外気温と設定温度との差がより大きい冬は、その温度差を埋めるために電力もより多く消費します。
    とはいえ、夏にしても、冬にしても、外気温と設定温度の差がある中でのエアコンの使用は、消費電力が増え電気代が高くなるので、季節が夏や冬に変わると、電気代は上がる傾向にあります。
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