投稿日:2022/12/20
更新日:2022/12/20
でんきの節目
春は冷暖房いらずの快適なシーズン。
そんなイメージもありますが、実際には4月上旬までは寒く、暖房を使うことも多いです。地域によっては、GW頃まで使うこともあるでしょう。
そんなわけで、春の電気代は意外と高いのです。まだ寒いうちは暖房代をできるだけ抑えつつ快適に過ごし、寒さが和らぐ頃には夏に向けての準備ができるとベストですよね。
今回は電気のスペシャリストが、春の電気代について解説。
地域別・世帯別の電気代の相場から春の電気代節約のコツまでを紹介しますので、電気代を抑えたい方はぜひ参考にしてください。
目次
2021年 | 2人以上世帯の平均 |
---|---|
1月 | 11,875円 |
2月 | 12,854円 |
3月 | 13,197円 |
4月 | 10,696円 |
5月 | 9,644円 |
6月 | 8,488円 |
7月 | 8,091円 |
8月 | 9,774円 |
9月 | 10,393円 |
10月 | 9,835円 |
11月 | 9,103円 |
12月 | 9,854円 |
【出典】総務省 家計調査(2021年)
2021年の春の電気代(4~6月)の平均は、9,609円/月でした。5月、6月と暖かくなるにつれて下がっているので、4月の電気代が高めなのは暖房が要因だと考えられます。暖房を使う期間の長い寒冷地では、この平均よりもさらに高いでしょう。
また、花粉症の時期は洗濯物を外干しせずに乾燥機を使ったり、除湿した部屋で室内干しをしたりする家庭も増えるため、その電気代も影響しているかもしれません。
なお、この数字は2人以上世帯の平均。2人暮らしから6人以上の世帯までを含んだ平均値ですので、世帯人数によってはこの平均とはかなり乖離があると思います。
世帯別、地域別でも見てみましょう。
世帯人数 | 2019年 | 2020年 | 2021年 |
---|---|---|---|
1人 | 4,990円 | 5,916円 | 5,175円 |
2人 | 9,443円 | 9,449円 | 8,484円 |
3人 | 10,841円 | 10,874円 | 9,978円 |
4人 | 11,365円 | 11,710円 | 10,627円 |
5人 | 12,974円 | 12,644円 | 11,802円 |
6人以上 | 14,643円 | 14,831円 | 13,643円 |
【出典】総務省 家計調査(2019年~2020年の4~6月)
前段落では「2人以上世帯の平均」として9,609円と紹介しましたが、こちらは細かく世帯人数別で出した平均です。
1人暮らしは5,000円程度、2人暮らしになると9,000円前後になります。それ以上も1人増えるごとに500~1,500円くらい上がっていくので、家族が増えると電気代も着実に上がるのがよくわかります。
なお「6人以上」の世帯には7~10人以上の世帯も含まれるため、平均値の上がり幅が大きくなります。
地域 | 2019年 | 2020年 | 2021年 |
---|---|---|---|
北海道 | 11,735円 | 13,731円 | 11,540円 |
東北 | 12,790円 | 12,929円 | 10,945円 |
関東 | 10,418円 | 10,187円 | 8,771円 |
北陸 | 14,317円 | 13,286円 | 13,556円 |
東海 | 10,234円 | 10,185円 | 9,574円 |
近畿 | 9,668円 | 9,604円 | 9,173円 |
中国 | 10,827円 | 11,734円 | 10,619円 |
四国 | 11,498円 | 11,366円 | 11,137円 |
九州 | 9,108円 | 9,691円 | 9,290円 |
沖縄 | 9,238円 | 8,454円 | 8,541円 |
【出典】総務省 家計調査(2019年~2020年の4~6月)
地域別で見ると3年間の平均では北陸が最も高いです。北海道と東北も高めなので、春でも寒さの残る寒冷地の電気代が高いことがわかります。逆に、もっとも安いのは沖縄です。
これらのことから、春の電気代には暖房費が関係している可能性が高いことが分かります。
また、同じ地域でもその年の気温や燃料の輸入価格によって1,000円程の差が生じていることもあります。
寒冷地ではない中国地方や四国が高いのは、送電設備の敷設費用やメンテナンス費用、燃料の輸入コスト等の違いで、電気代には地域差があるためです。
新年度が始まる春は、心機一転、生活習慣を見直そうと考える人が多い時期。電気の使い方も、一緒に見直すチャンスです。
春のうちにしておきたい電気代節約のコツを2点、ご紹介します。
春先は、そこまで寒くなくても習慣でついつい暖房のスイッチを入れてしまいがちです。冬の初めは同じくらいの気温でも「まだ大丈夫」と1枚羽織って凌いでいたのに…ということはありませんか?
例えば電気代の高いファンヒーターは思い切って片付け、基本はこたつや電気カーペットだけにする。どうしても寒い日はエアコンも使う等、暖房器具の使い方を意識するだけでも節電につながります。
暖房器具の電気代は、高い順に以下のとおりです。
参考にしてみてください。
新年度を機に、家族の人数や生活スタイルが変わることもあるでしょう。
「電気をよく使う曜日や時間帯」が変わるのであれば、契約している電力会社にもっと最適なプランがないか確認してみてください。電力会社の乗り換えもおすすめです。
また、契約アンペア(A)の違いでも電気代に差が出ます。
以下が目安ですので、家族の人数が変わった場合は見直してみましょう。
基本料金は東京電力の従量電灯Bプランの場合
関西・中国・四国・沖縄では、アンペアを選ばない料金制度です。
本格的に暑くなってから「エアコンが壊れていた!」となると、非常に困ります。そのような家庭が多いので、冷房を使うシーズンに入ってからの修理や入荷には時間もかかります。
特にコロナ禍では家電も修理部品も品薄になっていますので、エアコンの稼働チェックは早めにしておきましょう。
エアコンが古くなり、「いつ壊れるかわからない」という状態であれば、買い替えも春のうちが安心です。
また、エアコン準備と合わせて家具配置等も夏仕様にしておくのがおすすめです。冷房効率を上げるコツを3つご紹介します。
テレビやPCのモニター、冷蔵庫等の熱を発する電化製品は、壁の近くに置くと熱がこもりやすく、部屋が暑くなります。そもそも「壁から〇cm離すように」と説明書に書いてある電化製品は多いですが、夏に向けて離せるだけ離しておくと効果的です。
本棚やクローゼット等の背の高い家具は、窓からの風やエアコンの風をさえぎらない場所に置きましょう。更に、サーキュレーターや扇風機でエアコンの風を送る工夫をするのもおすすめ。エアコンの設定温度が高めでも快適に過ごせる家になります。
熱を発する白熱電球は、室温の上昇につながります。発熱の少ない蛍光灯やLEDに変えることで、冷房効率を上げられます。節電効果がより高いのは、LEDです。
新年度を迎える春は、生活習慣を変えて節電に取り組むのに最適な時期。節約効果の高さを狙うなら、電力会社の乗り換えもおすすめです。
すでに新電力を使っている場合でも、キャンペーン等で契約特典が大きくなっているタイミングや電気料金に応じたポイント付与がある会社を狙うと、さらに節約になるでしょう。
しかし、電気代を値上げする会社が増えているので、
・値上げ時に再度の乗り換えがしやすいよう、解除料のかからない会社を選ぶ
・値上げが発表されていないか確認する
といった点に注意しておきましょう。
TERASELでんきは安さだけでなく、解除料がなく楽天ポイントが貯まることでも好評をいただいています。
大手エネルギー商社である伊藤忠エネクスのグループ会社で電力供給も安定していますので、乗り換えをご検討の際はシミュレーションをご利用ください。集合住宅で大家さんが一括徴収しているようなケースを除き、誰でも自由に電力会社を乗り換えられます。
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