夏の電気代の平均(地域別・世帯別)は?冷房費節約のコツも解説

投稿日:2022/10/14

更新日:2022/12/19

でんきの豆知識

夏はエアコンを使うから、電気代が高い!
そんなイメージが強いですよね。

電気代の平均としては冬のほうが高いものの、春や秋に比べて電気の使用量が多いのは事実。エアコンの影響も大きいので、できるだけ節約したいものです。

今回は電気のスペシャリストが、夏の電気代について解説。
地域別・世帯別の電気代の相場から夏の電気代の節約のコツまでを紹介しますので、電気代を抑えたい方はぜひ参考にしてください。

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この記事を書いた人

野中 康平
野中 康平マーケティング室 室長
大学在学中、発展途上国でのボランティア活動がきっかけで
伊藤忠エネクスに入社。
入社後は一貫して電力ビジネスに携わり、電力ビジネス領域における大規模システム構築を実現。
電力のスペシャリストとして電力ビジネスの拡大に尽力している。

夏の電気代(7~9月)、平均は9,419円

2021年 2人以上世帯の平均
1月 11,875円
2月 12,854円
3月 13,197円
4月 10,696円
5月 9,644円
6月 8,488円
7月 8,091円
8月 9,774円
9月 10,393円
10月 9,835円
11月 9,103円
12月 9,854円

【出典】総務省 家計調査(2021年)

2021年の夏の電気代(7~9月)の平均は、9,419円でした。
そんなに安いの?と思われた方も多いかもしれませんが、これは2人以上世帯の平均。2人暮らしの世帯も含まれているので、ファミリー層であればもう少し高くなります。

世帯別、地域別でも見てみましょう。

夏の電気代(世帯別平均)

世帯人数 2019年 2020年 2021年
1人 5,059円 5,330円 5,131円
2人 8,660円 10,101円 8,228円
3人 9,961円 11,448円 9,772円
4人 10,266円 12,437円 10,717円
5人 11,151円 12,248円 10,856円
6人以上 13,139円 16,729円 13,566円

 

【出典】総務省 家計調査(2019年~2021年の7~9月)

平均は上記のようになっています。
1人と2人では3,000円ほど差がありますが、それ以上は1,000円ずつくらいとゆるやかです。とはいえ、1人暮らしと5人暮らしでは倍ほど違います。また、エアコンを常時複数台稼働させている家庭は、おそらく平均より高くなるでしょう。
2020年の夏が高いのは、コロナ禍のステイホームが影響している可能性もあります。

夏の電気代(地域別平均)

地域 2019年 2020年 2021年
北海道 9,216円 9,483円 9,816円
東北 9,780円 9,508円 9,469円
関東 9,120円 9,198円 8,611円
北陸 12,008円 11,819円 11,499円
東海 10,389円 10,149円 9,821円
近畿 8,951円 9,808円 9,144円
中国 9,844円 10,709円 10,581円
四国 11,395円 11,140円 10,132円
九州 9,493円 10,029円 10,155円
沖縄 12,298円 12,994円 12,448円

【出典】総務省 家計調査(2019年~2020年の7~9月)

地域別で見ると、沖縄が最も高く、次いで北陸、四国という順番。沖縄が高いのは夏のエアコン代のせいだと思われますが、その他は必ずしも寒い地域が安いわけではありません。
また、年によって1,000円ほどの差がある地域もあり、その年の気温や燃料の輸入価格によっても変動があることがわかります。


夏の電気代まとめ


節約効果の高い冷房方法は?

夏の電気代に大きな影響を与えているのは、主にエアコンです。
近年は熱中症のリスクもあるので使わないのは危険ですが、効率良く冷やすことで電気代を抑えることができます。

エアコンのフィルターをこまめに掃除する

エアコンのフィルターは月1~2回は掃除するようにしましょう。フィルターが汚れていると効きが悪くなり、電気代も高くなります。
自動お掃除機能付きでも、月1回は手入れするようにしてください。

夏の設定温度は、28℃が基準

夏の冷房の場合、推奨されている設定温度は28℃です。
暑すぎて耐えられない場合は下げてもいいですが、冷やしすぎると健康にも悪影響なので、基準の温度は意識しておくようにしましょう。

扇風機やサーキュレーターを併用する

冷房の効率を上げるには、扇風機やサーキュレーターで空気を循環させるのも有効です。
冷たい空気が循環することで温度のムラも解消できますし、風を感じることで体感温度を下げることができます。

除湿を使い分ける

エアコンの除湿機能には、以下の2種類があります。

  • 弱冷房除湿:部屋を少し冷やしながら湿度を下げる
  • 再熱除湿:室温を下げずに湿度を下げる

弱冷房除湿で冷房より安く、再熱除湿は冷房より高いので、使い分けを意識しましょう。通常の除湿モードは弱冷房除湿、再熱除湿は“さらさら除湿”や“カラッと除湿”といったボタンであることが多いです。

遮熱カーテンや断熱シートを使う

外気温の影響を受けやすい部屋の場合、冷暖房の効きが悪くなってエアコンの消費電力も大きくなります。窓から熱気や冷気が入ってこないように、遮熱カーテンや断熱シートを使うのもおすすめです。

【補足】つけっぱなしのほうが安いって本当?

エアコンは冷やしたり暖めたりするときに電力を使うので、外気温との差が大きいときに消すと、もう1回付けたときにまたたくさん電力を使ってしまいます。
つけっぱなしのほうが安いと言われるのはそのためですが、何時間も家を空けるならいったん消すほうが安いです。エアコンの予約機能やスマホからの遠隔操作を活用すれば、家を出るときに消しても帰宅時には快適でしょう。

夏にできる電気代節約のコツ

夏の電気代節約は、エアコンだけではありません。
以下もチェックしてみましょう。

冷蔵庫の使い方を見直す

冷蔵庫の電気使用量を減らすには、次のようなポイントがあります。

  • ドアの開け閉めの回数を減らす
  • ドアを開けっ放しにしない
  • こまめに冷凍庫の霜取りをする
  • 冷凍庫はできるだけぎゅうぎゅうに詰める
  • 冷蔵庫は詰め込みすぎない

夏は室温が高いので、頻繁な開閉や開けっ放しですぐに庫内温度が上がり、冷やすときにより電気を使います。
どれも通年で気を付けたいポイントではあるのですが、特に夏は注意しましょう。

温水洗浄便座の設定を確認する

夏でも節電モードのまま、便座の暖房ON、温水設定のトイレがときどきあります。
夏場は切っておいても支障がないので、オフにすると少し節約になります。

夏に使わない電化製品のプラグを抜く

片づけ忘れたファンヒーターや夏場は使わない電気ポットがコンセントにつながったまま、ということはありませんか?
待機電力の問題だけでなく、つなぎっぱなしのプラグにホコリが溜まると火災のリスクもあるので、使っていない電化製品はプラグを抜くことをおすすめします。

節約効果の大きい、新電力への乗り換え


どうにか安く抑えたい、夏の電気代。ご紹介したように節約のコツはありますが、大幅な節約を目指すなら電力会社を乗り換えるのもおすすめです。
引っ越しのタイミングで安い電力会社を選んでおくと手間がなくラクですが、もちろん住み始めてからでも変更可能。すでに新電力を使っている場合でも、乗り換え特典で割引やポイント付与があるとかなりお得になります。
集合住宅で大家さんが一括徴収しているようなケースを除き、自由に変更できますので検討してみてください。

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