投稿日:2022/11/16
更新日:2023/07/06
でんきの豆知識
FIT制度(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)は、太陽光発電など再生可能エネルギーで発電した電力を電力会社に売電できる仕組みです。
太陽光パネルの設置や売電を検討している方は、太陽光発電によるメリットを高めるためにも、売電価格やFIT制度の申請期限をチェックしておきましょう。
本記事では、2022年(令和4年)の売電価格とFIT制度の申請について詳しく解説します。卒FIT後の売電価格や太陽光発電システムの今後の展望にも触れるため、参考にしてください。
目次
2022年度(令和4年度)の太陽光発電の売電価格は、10〜17円/kWhです。太陽光発電の売電価格は、設備の規模によって異なります。設備の規模別の2021年度から2023年度までの売電価格の推移は、下記のとおりです。
10kW未満 | 10〜50kW | 50〜250kW | |
---|---|---|---|
2021年度 | 19円 | 12円 | 11円 |
2022年度 | 17円 | 11円 | 10円 |
2023年度 | 16円 | 10円 | 9.5円 |
(出典:経済産業省「再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2022年度以降の買取価格・賦課金単価等を決定します」https://www.meti.go.jp/press/2021/03/20220325006/20220325006.html)
設置後の売電価格は、10年間保証されます。しかし、売電価格は年々下がっているため、太陽光発電を検討している方は早期導入がおすすめです。
FIT制度を利用して電力会社に売電する際には、国と電力会社の両方へ手続きが必要です。国に対しては「設備認定」の申請を行い、発電する設備が国の定めた基準を満たしていると認定されなければなりません。電力会社に電気を売る契約でも、設備認定されることを前提に進められます。
FIT制度で必要な申請手順は、下記のとおりです。
電力会社への申請から経済産業省の審査通過までには、1〜2カ月程度かかります。FIT制度には申請期限があるため、期日に余裕を持って申請手続きを行いましょう。
2022年度の各電力会社への申請書提出期限は、下記のとおりです。
10kW未満 | 10kW以上 | |
---|---|---|
東京電力 | 2022年11月11日 | 2022年10月14日 |
中部電力 | 2022年11月11日 | 2022年10月21日 |
関西電力 | 2022年11月24日 | 2022年11月1日 |
東北電力 | 2022年10月21日 | 2022年10月7日 |
北陸電力 | 2022年10月28日 | 2022年10月7日 |
中国電力 | 2022年11月4日 | 2022年10月14日 |
四国電力 | 2022年11月4日 | 2022年10月14日 |
九州電力 | 2022年11月11日 | 2022年10月14日 |
北海道電力 | 2022年10月28日 | 2022年9月16日 |
沖縄電力 | ― | ― |
沖縄電力の申請書提出期限は未発表です。10月下旬から11月中旬とする電力会社が多いため、目安にしながら早期提出を目指しましょう。
2022年度の経済産業省の締切日は、下記のとおりです。
10kW未満 | 2023年1月6日 |
---|---|
10kW以上 | 2022年12月16日 |
申請期日までに手続き完了とならなかった場合は、2022年度中の案件としてみなされないため注意しましょう。
FITの満了期間は10年です。満了を迎えた発電設備は、卒FITと呼ばれます。FIT制度の期間中は、国の補償により太陽光発電の売電価格を一定に保てますが、卒FIT後は価格が減少傾向となることが特徴です。
卒FIT後の売電価格は、1kWあたり7〜11円が多く見られます。ただし、売電価格は地域や事業者によってさまざまです。売電する事業者は任意で決められるため、契約内容や売電価格を比較してメリットが大きい事業者を選びましょう。
卒FIT後は、そのまま売電を続けたり他の事業者に乗り換えたりする以外に、蓄電池を設置して自家消費に回す方法もあります。太陽光発電システムの導入を検討している場合は、卒FIT後の活用法もイメージしておくことがポイントです。
FIT制度が終了すると、売電価格が安くなり太陽光発電のメリットが少なくなると思われがちです。しかし、売電以外の活用をすることでさまざまなメリットを実感できます。
卒FIT後にも得られる太陽光発電システムのメリットは、下記のとおりです。
卒FIT後は売電する事業者を自由に選択可能です。売電価格は地域や事業者、加入条件などによりさまざまですが、中には1kWあたり14〜17円になる可能性もあります。
FIT制度が終了した後も余剰電力を売電する予定の方は、事業者の乗り換えも検討してみましょう。太陽光余剰電力買取サービスを行う伊藤忠エネクス株式会社なら、電気の購入はこれまでの電力会社を利用して、売電のみ他の事業者に乗り換えることもできます。
伊藤忠エネクスの太陽光余剰電力買取サービスは買取金額が最高14.5円と、地域の主要電力会社に比べて高めなことが魅力です。事業者の乗り換えによる違約金の発生もありません。
契約期間は、契約日から買取料金適用開始の日が属する年度の末日までです。買取期間は1年ごとに自動更新され、解約は希望のタイミングで自由に行えます。沖縄県・離島を除く全国でサービスを利用できるため、卒FITを控えている方は、ぜひ検討してみましょう。
FIT制度では、太陽光発電を利用すると余剰電力を1kWhあたり10~17円で売電できます。売電価格は発電設備の規模や契約のタイミングによっても異なるため、まずは実際に太陽光発電を始めた場合にどれくらいの利益になるのかシミュレーションしてみましょう。
太陽光発電は、エネルギー自給率の向上や災害時の活用など売電以外のメリットも多いです。FIT制度が終了した後は、売電する事業者を乗り換えながら売電利益を高めることもできます。
事業者の乗り換えを検討する場合は、複数の買取サービスを比較して安心して利用できる事業者を選んでください。伊藤忠エネクスが提供する太陽光余剰電力買取サービスもぜひチェックしてみましょう。
参考URL
https://www.meti.go.jp/press/2021/03/20220325006/20220325006.html
https://www.taiyoko-kakaku.jp/archives/3657.html
https://griene.jp/articles/2528
https://www.tainavi.com/library/4697/
https://renove-station.com/column/19315/
https://www.tepco.co.jp/pg/consignment/fit/notice/20220819.html
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/dl/announce/2022-nendomatu.pdf
東京電力:https://www.tepco.co.jp/pg/consignment/fit/notice/20220819.html
中部電力:https://powergrid.chuden.co.jp/resource/goannai/ippan/powerconnection/saiene/sai_imp_20220831.pdf
関西電力:https://www.kansai-td.co.jp/corporate/information/pdf/chotatsu_kakaku_2022.pdf
東北電力:https://nw.tohoku-epco.co.jp/consignment/renew/
(※「4.留意事項」の「(2)電力購入単価の適用について」の中に記載されています)
北陸電力:https://www.rikuden.co.jp/nw_koteikaitori/attach/moushikomikigenbi2022.pdf
中国電力:https://www.energia.co.jp/nw/energy/kaitori/contact/news/2022-02.html
四国電力:https://www.yonden.co.jp/nw/assets/renewable_energy/news/pv_important_news_2208.pdf
九州電力:https://www.kyuden.co.jp/td_renewable-energy_purchase_topics.html
北海道電力:https://www.hepco.co.jp/network/renewable_energy/fixedprice_purchase/reception.html
沖縄電力:https://www.okiden.co.jp/shared/pdf/corporate/purchase/220930.pdf
https://enechange.jp/articles/fit-purchase-price-2019
https://www.tainavi-battery.com/library/1073/
https://afterfit-itcenex.com/
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