投稿日:2026/01/19
更新日:2026/01/19
でんきの豆知識
目次
2025年8月25日、北海道電力は同年10月から電気料金を値上げすると発表しました。北海道電力は東日本大震災以降、発電所の停止や燃料価格の高騰を理由に3度の値上げを行ってきました。今回の値上げは託送料金の改定が理由のようです。一般家庭の電気料金にも少なからず影響が及ぶ見込みで、家計の負担増は避けられないでしょう。
本記事では、今回の値上げの概要や背景を分かりやすく解説します。後半では電気料金を抑える具体的な方法も紹介するので、光熱費を削減したいと考えている方はぜひご覧ください。
※本記事の内容は2025年10月時点の情報です
※参考:ほくでん.「個人のお客さま」.https://www.hepco.co.jp/wheeling_fee_revise/home.html ,(参照2025-09-16).
※参考:ほくでん.「電気料金改定情報」.https://www.hepco.co.jp/corporate/company/bill_revision/bill_revision.html ,(参照2025-09-16).
2025年10月1日から、北海道電力の電気料金が改定されます。背景には、北海道エリアの送配電(電気を届ける役割)を担う北海道電力ネットワークが「託送料金」の値上げを決定したことがあります。
託送料金とは、発電された電気を家庭や企業に届けるための送配電網の利用料のことで、小売電気事業者(今回の場合は北海道電力)が販売電力量に応じて一般送配電事業者(今回の場合は北海道電力ネットワーク)に支払います。そのため、託送料金が変動すると小売電気事業者も電気料金の改定を行う(今回の場合は値上げ)ことがあり、その際には一般家庭や事業者にも影響が及びます。
一般的な家庭(契約アンペア30A・使用電力量230kWh/月)の場合で、1カ月当たり1.1%に相当する約124円、年間にすると約1,488円の値上げとなる見込みです。ここでは一般家庭に多い「従量電灯B」について、新旧の料金単価をご紹介します。
【従量電灯B】
| 契約種別 | 区分 | 単位 | 見直し前料金単価 | 見直し後料金単価 | 差額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 基本料金 | 20A | 1契約 | 805円20銭 | 836円 | +30円80銭 |
| 30A | 1,207円80銭 | 1,254円 | +46円20銭 | ||
| 40A | 1,610円40銭 | 1,672円 | +61円60銭 | ||
| 50A | 2,013円 | 2,090円 | +77円 | ||
| 60A | 2,415円60銭 | 2,508円 | +92円40銭 | ||
| 電力量料金 | 120kWhまで | 1kWh | 35円35銭 | 35円69銭 | +34銭 |
| 121~280kWhまで | 41円64銭 | 41円98銭 | +34銭 | ||
| 281kWh以上 | 5円36銭 | 45円70銭 | +34銭 | ||
| 最低月額料金 | 1契約 | 417円19銭 | 427円95銭 | 10円76銭 | |
値上がり幅は小さくても、この状態が長期的に続けば家計への影響は無視できません。
※参考:北海道電力株式会社.「電気料金の見直しについて」.https://www.hepco.co.jp/wheeling_fee_revise/pdf/price_revise_251001.pdf ,(参照2025-09-16).
ご家庭の電気料金が実際にどのくらい値上がりするのかを確認したい場合は、北海道電力が提供する「電気料金影響額シミュレーション」を活用しましょう。
利用中のメニュー、契約電流(アンペア数)、使用月、使用量を入力してシミュレーション実施ボタンを押すと、簡単に10月以降の電気料金を知ることができます。詳細を知りたいという方はWebサービス「ほくでんエネモール」をチェックしてみてください。
私たちが家庭で使う電気は発電所で作られた後、一般送配電事業者が管理する送電線や変電所といったネットワークを経由して届けられます。小売電気事業者(私たちが契約している電力会社)は、各家庭に電気を供給する際に送配電網を使うため、一般送配電事業者に対して利用料を支払う必要があります。それが「託送料金」と呼ばれるものです。
2016年の電力小売自由化以前は、大手電力会社が発電から供給までを一括して担っており、設備の維持費や燃料調達費といった必要なコストを「総括原価方式」に基づいて電気料金に反映していました。しかし、電力小売自由化以降は、発電部門・送配電部門・小売部門が分かれ、小売電気事業者が他部門に支払う発電や送配電にかかる費用・利用料を、電気料金に反映させる仕組みになりました。そのため、燃料価格や託送料金といったさまざまな費用の変動に応じて、随時電気料金の見直しが行われています。
この仕組みにより、託送料金が値上がりすると電気料金も高くなるのです。
託送料金と電気料金の関係について触れたところで、今回の北海道電力の電気料金値上げについて、さらに深掘りして解説します。北海道電力電力ネットワークは今回の改定について「低圧家庭用を中心とした電力需要の減少による収入不足や、物価上昇の影響を背景に行われた」といった旨の説明をしていますが、どういうことなのでしょうか。
託送料金は送配電網の維持や管理、修繕に使われており、電気を安定して供給するために不可欠なコストです。先述した通り、託送料金は小売電気事業者の販売電力量に応じて変動する仕組みのため、電力需要が減れば一般送配電事業者の収入も減少します。その状態が続くと、管理や修繕の費用が不足してしまうため、電力の安定供給を維持するべく値上げに踏み切る場合があります。さらに昨今は人件費や資機材の価格上昇も重なり、コスト増が避けられない状況です。これらの状況が重なり、今回の改定が実施されました。
※参考:北海道電力電力ネットワーク.「託送供給等約款の変更届出について」.https://www.hepco.co.jp/network/info/2025/1252857_2064.html ,(2025-07-30).
北海道電力の電気料金の見直しによる影響は月1.1%前後とわずかですが、物価高が続く中で少しでも家計への負担を減らしたいと考える方は多いでしょう。ここでは、電気料金を節約する方法を4つご紹介します。
アンペア制の料金プランを契約している場合、契約アンペア数を下げることで基本料金を削減できます。例えば「従量電灯B」の場合、2025年10月以降の40Aの基本料金は1,672円、30Aでは1,254円と、418円の差があります。
ただし、契約アンペア数を低くし過ぎると、同時に複数の家電を使用した際などにブレーカーが落ちやすくなるため、注意が必要です。電力会社によっては契約アンペア数を頻繁に変更できない場合もあるため、無理のない範囲で見直してみましょう。
2025年の北海道の夏は、主要22観測地点のうち21地点での平均気温が過去最高を記録し、北見市や帯広市では40度近い猛暑を観測しました(※)。一方で冬の寒さは依然として厳しいままです。今後さらに冷暖房の使用頻度が増えていくことを考えると、効率よく快適な室温を維持して電気料金の値上がりを抑える工夫が必要です。例えば次のような対策があります。
サーキュレーターは冷房時と暖房時で置く場所や向きが変わるため、注意しましょう。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
▼サーキュレーターの効果的な置き場所は? 冷房・暖房・換気などシーン別に徹底解説
また暖房器具の中には灯油を熱源とするものも多く、暖房効率の高さや加湿効果を重視して石油ストーブなどを活用している方もいるでしょう。一世帯当たりのエネルギー消費構成を見ると北海道では灯油の比率が52%となっており、全国平均の16%と比べて特に高いです。そのため電気だけではなく灯油とのバランスを考え、暖房効率を上げる必要があります。部屋や世帯に合った熱源を選ぶことも光熱費全体の節約につながります(※)。
※参考:北海道新聞.「北海道の主要21地点、夏の平均気温史上最高 全道の猛暑日12日、札幌は真夏日35日観測」.https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1205915/ ,(参照2025-09-16).
※参考:環境省.「令和4年度 家庭部門のCO2排出実態統計調査 資料編(確報値)」.https://www.env.go.jp/content/000212356.pdf ,(参照2025-09-16).
購入する電力量を減らす工夫をすることも、電気料金の削減につながります。
例えば、エネルギーの無駄をなくし効率的に使う省エネ対策に取り組む方法があります。具体的な省エネ対策は以下の通りです。
また再生可能エネルギー(再エネ)の活用も有効です。太陽光発電システムを設置し発電した電気を自家消費すれば、購入する電力量を減らせます。設置時には初期費用がかかるものの、自治体が設ける補助金制度などを利用すれば導入のハードルを下げられるでしょう。
電気の使い方を工夫するだけではなく、契約する電力会社を見直すことでも電気料金を節約できる可能性があります。電力小売自由化によって選択肢が広がり、北海道が供給エリアに含まれるなら、電力会社の所在地に関係なく契約できるようになりました。
どの程度の削減効果があるかは、各社が提供する電気料金シミュレーションなどで確認できます。毎月の使用電力量を入力して、ご自身に適した契約プランを探してみましょう。
2025年10月1日から始まる北海道電力の電気料金の値上げは、一般家庭で月1.1%前後の負担増になる見込みです。小幅な値上がりでも、長期的に続けば家計に与える影響は無視できません。契約アンペア数の見直しや冷暖房効率の改善、省エネ対策・再エネ活用、電力会社の乗り換えといった工夫で、無理なく電気料金を抑えることが大切です。
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電気料金を節約したい方は、ぜひTERASELでんきへの乗り換えを検討してみてください。

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