床暖房のガス代はいくら?月額費用・節約術を徹底解説

投稿日:2025/03/26

更新日:2025/03/25

ガスの情報館

冬になると、床暖房の快適さを求める方が増えますが、気になるのはガス代ではないでしょうか?

「床暖房のガス代は本当に高いの?」
「1か月あたりの平均コストはどのくらい?」
「ガス代を節約する方法はある?」

このような疑問を持つ方に向けて、本記事では床暖房のガス代の実態を徹底解説します。

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この記事を書いた人

野中 康平
野中 康平マーケティング室 室長
大学在学中、発展途上国でのボランティア活動がきっかけで
伊藤忠エネクスに入社。
入社後は一貫して電力ビジネスに携わり、電力ビジネス領域における大規模システム構築を実現。
電力のスペシャリストとして電力ビジネスの拡大に尽力している。

床暖房の月額のガス代はいくら?実測データと節約方法

ガス式と電気式の特徴比較、平均的な使用世帯のガス代、そして地域や季節による変動など、具体的なデータを基に解説します。これらの情報は、床暖房の効率的な使用方法を考える上で重要なポイントとなります。

「ガス式と電気式、どちらが安いの?」と悩んでいる方へ、1か月のコストを比較しました。(後述あり)

床暖房タイプ 8畳/1日8時間使用時の月額コスト
ガス式 約3,300円
電気式(低温設定) 約2,800円
電気式(高温設定) 約6,100円

それぞれの特徴を理解することで、より適切な選択と使用が可能になります。

ガス式と電気式床暖房の特徴比較

床暖房には、ガス式と電気式の2種類があります。

ガス式と電気式床暖房の特徴比較

ガス式床暖房は、温水を床下のパイプに循環させて暖める方式です。初期費用は高めですが、ランニングコストが比較的安く、広い面積を均一に暖められるのが特徴です。

一方、電気式床暖房は、床下に電熱線を敷設して暖める方式で、初期費用が抑えられ、工事も簡単です。しかし、電気料金が高くなる傾向があり、温まるまでに時間がかかることがあります。

選択の際は、家の構造や利用頻度、予算を考慮することが大切です。例えば、LDKなど広い空間を長時間暖める場合はガス式が適し、洗面所など狭い場所を短時間使用する場合は電気式が適しているでしょう。また、メンテナンス面では、電気式のほうが手間がかからない傾向にあります。

床暖房使用世帯の平均ガス代と計算方法

床暖房を使用している世帯の平均ガス代は、使用面積や時間によって大きく変動します。例えば、8畳の部屋で1日8時間使用した場合、月々のガス代は約3,298円程度になります。使用時間を24時間に延ばすと、約8,574円まで跳ね上がります。

床暖房使用世帯の平均ガス代と計算方法

計算方法としては、使用面積、使用時間、ガス消費量、ガス料金単価を掛け合わせて概算を出します。
ガス代=使用面積(m2)×使用時間(h)×ガス消費量(m3/h)×ガス料金単価(円/m3)

▼以下、例
使用面積:8畳(約12.96㎡)
使用時間:8時間/日
ガス消費量
立ち上がり時(1時間と仮定):0.018 m³/m²・h(温水式床暖房の一般的な消費量)
定常時(7時間):0.006m³/m²・h
ガス料金単価:141.37円/m³(都市ガスの例)

▼立ち上がり時
12.96×1×0.018×141.37 = 約32.98円

▼定常時
12.96×7×0.006×141.37 = 約76.95円

109.93円/日

これを1か月(30日)で計算すると下記となります。
109.934円×30日=3,298円

ただし、外気温や部屋の断熱性能も大きく影響するため、正確な金額を知るにはガス会社提供の専用ツールや実測値を参考にするのが賢明です。

電気式床暖房との比較では、同じ8畳の部屋で1日8時間使用した場合、ガス式で約3,300円、電気式の月々の電気料金は約2,800円〜6,100円程度と、設定温度によって大きく変動します。

床暖房タイプ 8畳/1日8時間使用時の月額コスト
ガス式 約3,300円
電気式(低温設定) 約2,800円
電気式(高温設定) 約6,100円

※ガス式:立ち上がり時(1h)32.98円+定常時(7h)76.95円=1日あたり109.93円 1か月(30日)約3,300円
※電気式:室温約20℃一定状態で30日運転、電力料金目安単価27円/kWhで算出

地域別・季節別の床暖房ガス代変動

ガス代は、地域や季節によって大きく変動します。

地域別・季節別の床暖房ガス代変動

2022年のデータによると、冬季(1月〜3月)の平均ガス代は5,805円で、夏季の3,213円と比べて約1.8倍になっています。これは、寒冷地ほど顕著な傾向があり、北海道や東北地方では冬季のガス代が2倍以上に膨らむケースもあります。

床暖房の設置面積も重要な要因です。面積が2倍になると、ガス代もほぼ2倍になります。

また、室内の湿度管理も床暖房の効率に影響します。適切な湿度(40%〜60%)を保つことで、体感温度が上がり、設定温度を1℃〜2℃下げても快適に過ごせ、結果的にガス代の節約につながります。

出典:https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&query=2022%E5%B9%B4&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20220&month=0&tclass1=000000330001&tclass2=000000330019&tclass3=000000330020&result_back=1&tclass4val=0&metadata=1&data=1

床暖房のコスト管理と家計への具体的影響

ここでは、床暖房の設置面積とガス代の関係、効果的な使用法、そして室温・湿度管理によるコスト削減について詳しく解説します。

これらの知識を活用することで、床暖房のガス代を大幅に抑えながら、快適な住環境を維持する方法が見えてくるでしょう。それでは、具体的な対策と分析結果をご紹介します。

床暖房の設置面積とガス代の相関関係

床暖房の設置面積は、ガス代に直接影響を与える重要な要素です。上述のように、8畳のガス式床暖房を1日8時間使用した場合、月々のガス代は約3,300円程度になります。

設置面積が広くなるほど、ガス代は比例して増加します。面積を広げると暖房効果は高まりますが、コストも上昇するため、適切なバランスが重要です。

最適な設置プランを考える際は、家族の生活スタイルや部屋の使用頻度を考慮し、必要な場所に限定して設置することをおすすめします。また、断熱性能の高い住宅では、床暖房の効率が上がり、同じ面積でもガス代を抑えられる可能性があります。

ガス代を削減する床暖房の効率的使用法

床暖房のガス代を削減するには、効率的な使用法が鍵となります。

ガス代を削減する床暖房の効率的使用法

まず、タイマー機能を活用し、起床30分前に作動開始、外出30分前に停止するなど、無駄な稼働を防ぎましょう。

また、床暖房とエアコンを併用するセーブモードを使うことで、エネルギー消費を抑えられます。床暖房は床面を温め、エアコンで室温を調整する方法が効果的です。

さらに、こまめなオンオフは避け、短時間の外出ではつけっぱなしのほうが経済的な場合もあります。床暖房は立ち上がり時に多くのガスを消費するため、状況に応じた使い分けが重要です。

最後に、ガス自由化により選択肢が増えたガス会社や料金プランの見直しも効果的です。例えば、床暖房利用者向けの特別プランや、電気とガスのセットプランなどを比較検討することで、さらなる節約につながります。

節約方法 効果
タイマー機能の活用 無駄な稼働を防ぐ
セーブモードの使用 エネルギー消費を抑制
適切なオンオフ管理 立ち上がり時のガス消費を抑制
料金プランの見直し 最適な料金体系を選択

室温・湿度とガス代の関連性分析

床暖房の室温・湿度とガス代の関係を理解することで、快適性とコスト削減のバランスを取ることができます。一般的に、18℃〜20℃の設定温度と40%〜60%の湿度が理想的とされています。この範囲内で調整することで、快適性を維持しながらガス代を抑えられます。

湿度が低すぎると体感温度が下がり、暖房効率が悪くなるため、加湿器の併用も効果的です。床暖房は均一に部屋を暖めるため、エアコンより2℃〜3℃低い設定でも同等の暖かさを感じられます。この特性を活かし、設定温度を下げることで、さらなるガス代の節約が可能になります。

快適性とコスト削減の両立には、こまめな温度調整と湿度管理が鍵となります。また、断熱性能の向上や適切な換気も、効率的な床暖房の使用に貢献します。

床暖房と他の暖房方法の詳細コスト比較

暖房方法の選択は、快適性と経済性のバランスが重要です。ここでは、床暖房と他の主要な暖房方法を、運転費用や総コストの観点から徹底比較します。

短期的な支出から長期的な経済性まで、さまざまな角度から分析します。床暖房のガス代や電気料金も含め、具体的な数字を基に、効率的な暖房利用法を探りましょう。

床暖房vsエアコン:1か月の運転費用徹底比較

床暖房とエアコンの1か月の運転費用を比較すると、その差は使用条件によって変わります。すでにご説明したように、電気式床暖房の場合、1日8時間使用すると、1か月の電気料金は約2,800円〜6,100円程度です。

※1日8時間連続使用、室温約20℃一定状態で30日運転、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価の27円/kWh(税込)(2022年7月日改定)を使用して計算します。
※Panasonicの電気式床暖房システムフリーほっと100Vタイプ8畳用

一方、エアコンの場合、同じ条件で約4,000円程度となります。ただし、床暖房は足元から暖めるため、体感温度が高く、エアコンより設定温度を低くできる利点があります。
※日立「白くまくんXシリーズ」8畳での1時間あたりの消費電力量631kWh約17円から試算

また、ガス式床暖房の1か月の運転費用は約3,300円程度なので、エアコンよりも少し低い金額です。床暖房は初期費用が高いものの、快適性や健康面でのメリットも大きいため、長期的な視点で選択することをおすすめします。
※立ち上がり時(1h)32.98円+定常時(7h)76.95円=1日あたり109.93円、1か月(30日)約3,300円

暖房方式 1か月の運転費用(約) 特徴
電気式床暖房 約2,800円~6,100円 設置が容易、快適性高い
温水式床暖房 3,300円程度 経済的、均一な暖かさ
エアコン 4,000円程度 初期費用低、即暖性あり

床暖房vs石油暖房:5年間の総コスト算出

床暖房とエアコン、石油暖房の5年間の総コストを比較すると、初期費用とランニングコストに大きな差が見られます。
床暖房の場合、5年間の総コストは58万円から90万円程度と試算されます。これには設置費用とガス代が含まれます。

エアコンは、17万円から21万円程度と試算されます。これにはエアコン本体費用、設置費用、電気代が含まれます。石油暖房は15万円程度です。
※石油暖房の初期費用を3万円、1日8時間使用、1時間あたりの燃料費を17円とした場合、6か月利用

コストだけでなく、使用感や安全性も重要な選択基準です。床暖房は静かで均一な暖かさを提供し、乾燥しにくい特徴があります。一方、エアコンは即暖性に優れていますが、乾燥しやすい特徴があります。また、石油暖房も即暖性に優れていますが、燃料補充や臭いの問題があります。

選択の際は、家族構成や生活スタイル、住宅の断熱性能も考慮しましょう。
長期的な視点で、快適性と経済性のバランスを取ることが大切です。

暖房方式 5年間の総コスト(約) 特徴
床暖房 58万円~90万円 静音・均一な暖かさ、乾燥しにくい
エアコン 17万円~21万円 即暖性、均一な暖かさ、乾燥しやすい
石油暖房 15万円程度 即暖性、燃料補充必要、臭いあり

世帯人数別の最適暖房選択と「TERASELでんき」による節約術

家族構成や生活スタイルに応じた最適な暖房方法の選び方と、効果的な節約術をご紹介します。床暖房を含む各種暖房設備の特性を理解し、世帯人数別に最適な選択肢を探ることで、快適さとコスト削減の両立が可能です。

さらに、電気料金削減のテクニックや、TERASELでんきを活用した具体的な節約方法をお伝えします。これらの知識を組み合わせることで、家計への負担を軽減しつつ、暖かく過ごせる冬の暮らしを実現できます。

1人・2人・4人世帯別の最適暖房方法選び

床暖房の最適な使用方法は、世帯人数によって異なります。

1人世帯では、コンパクトな電気式床暖房が効率的です。狭い範囲を集中的に暖められることによって、その他暖房機器を稼働させることが少なくなり、結果として全体的な電気料金の節約にもつながります。

2人世帯の場合、リビングなど共有スペースでのガス式床暖房が快適さと経済性のバランスが取れています。4人世帯では、広範囲を均一に暖められるガス式床暖房が最適解となるでしょう。

ガス式床暖房は、広い範囲での環境に適しており、一度温まると温度が持続することから、長時間使用がおすすめです。特に子育て世帯では、安全性の高さも魅力です。ただし、LPガスを使用する場合はコストが高くなる傾向があるため、注意が必要です。

世帯人数 最適な床暖房タイプ 特徴
1人世帯 電気式床暖房 コンパクト、局所暖房に適する
2人世帯 ガス式床暖房(リビング) 快適さと経済性のバランスが良い
4人世帯 ガス式床暖房(広範囲) 均一な暖かさ、長時間使用に適する

電気料金を削減する暖房使用テクニック

床暖房を含む各種暖房方法の電気料金を大幅に削減するには、いくつかの効果的なテクニックがあります。まず、サーキュレーターを併用し、温かい空気を効率よく循環させると、設定温度を下げても十分な暖かさを感じられます。また、エアコンのフィルターを月1回程度清掃することで、暖房効率を最適に保ち、電力の無駄遣いを防げます。

急速運転は避け、タイマー設定やスマートプラグを活用して、緩やかに部屋を暖めることも電気料金削減に有効です。 窓ガラスに断熱シートを貼る、ドアや床の隙間風対策をすることも、暖房効率を上げ、電気料金の節約につながります。

「TERASELでんき」で実現する暖房費用カット策

TERASELでんきを利用することで、床暖房などの暖房費用をカットできる可能性があります。例えば、東京電力の従量電灯B 40AとTERASEL東京B 40Aを比較すると、毎月250kWh使用の場合、年間3,360円もお得になります。

TERASELでんきの「超TERASELプラン」は、電化製品を多く使用するご家庭に特におすすめです。床暖房を含む暖房器具の使用が多い冬季には、特に大きな節約効果が期待できます。

従来と同じ送配電網を使用するため、電気の品質低下や停電リスクの増加といった心配はありません。暖房費用の削減を検討している方は、TERASELでんきのシミュレーションを活用し、自身の使用状況に基づいた具体的な節約額を確認してみることをおすすめします。

使用量 年間削減額
250kWh/月 3,360円
500kWh/月 16,260円
700kWh/月 27,900円

※東京電力エナジーパートナーの従量電灯B 40Aと超TERASEL東京BおよびTERASEL東京Bで試算しています
※燃料費調整額及び再生可能エネルギー発電促進賦課金は含まれておりません
※詳細はこちら(TERASELプラン | TERASELでんき)

まとめ

床暖房のランニングコストに焦点を当て、ガス式と電気式の違いや具体的なコスト分析、他の暖房方法との比較を通じて、最適な選択肢を検討することは、家計を最適化する上で重要です。

世帯人数や地域、季節による費用の変動、設置面積との関係性を考慮しつつ、効率的な使用法や節約のコツも活用しましょう。

TERASELでんきは、ライフスタイルにあわせて4つの料金プランをご用意しています。上述の「超TERASELプラン」以外にも、「市場価格で節約したい方」向けのプラン(市場連動型プラン)があります。日々の市場価格をメールおよびマイページから確認できることから、市場連動型プランでは、家電製品の使用時間帯をコントロールできる人にとっては電気料金の効率的な削減が可能です。楽天ポイントが貯まるなど、お得な特典も充実しています。また、東京ガス供給エリアにお住いの場合は、「TERASELガス」と「TERASELでんき」をあわせて契約すると、光熱費がさらにお得になる可能性があります。床暖房の効率的な使用と組み合わせることで、より快適で経済的な暮らしを実現できるかもしれません。

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